2010年の活動の様子はこちらから御覧ください
■大釜一男会長の挨拶
--- ご挨拶 ---
本日は 「2010 ベトナム枯葉剤被害者支援の旅写真展」にお越しいただき、まことにありがとうございます。
ベトナム戦争が 1975 年 4 月 30 日サイゴン陥落により終戦を迎えてから 35 年が経過しました。
その後ベトナムは、様々な試練を乗り越えて経済発展を遂げています。 2009 年 10 月1 日には日本ベトナム経済連携協定( EPA )も発効し、日本とベトナムとの経済的な結びつきも年々強くなってきています。
しかし、その影で戦争による犠牲者の事が忘れられがちです。ベトナム枯葉剤被害者のみなさんです。アメリカはランチハンド作戦(英:Operation Ranch Hand)と呼ばれる軍事作戦をベトナム戦争中の 1962 年から1971 年にかけて行ないました。ベトコンが潜む森林を失わせ、同時に食料を奪う目的でベトナム共和国の農村部一帯に推定 8,000 万リットルもの枯葉剤を散布したのです。この作戦にはジュネーヴ条約違反であるとの非難もなされています。
この枯葉剤の中に含まれていたダイオキシンの一種である 2,3,7,8-テトラクロロジベンゾ-1,4-ジオキシン(TCDD)という猛毒により 300 から 400 万人と言われる被害者が生まれました。遺伝物質である DNA に作用するこの毒物の影響で、孫の世代に当たる第三世代にも、すでに 20 万人の被害者が発生している、とも言われ、被害者は世代を超えて現在も増加しています。
しかしながらアメリカはこうした被害者に対して一切の賠償を行っておりません。
我々は、こうした被害者の皆さんに対して、10年以上に渡り物心両面での支援を行ってまいりました。2010 年も 8 月 15 日から 21 日までの 7 日間、支援の旅にでかけました。奨学金、文房具、医薬品の贈呈、障害者に対する音楽療法、そして子ども達に対する眼科検診、メガネの処方・贈呈などなど、多くの皆様のご支援をもとに活動いたしました。その様子を、ぜひ御覧ください。
ベトナム枯葉剤被害者の現状に関心を持っていただき、平和の尊さ、そして健康で生きることの幸せについて思いを巡らせていただければ幸いです。今後ともみなさまのご協力ご支援を、心からお願い申し上げます。
平成22年12月11日 ベトナムはればれ支援隊会長 大釜一男
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会場の「サンウェル沼津」
エレベーターから降りると写真が目に入ります
眼科検診の様子